column お知らせ・コラム 金沢市でデザインリフォームをご検討中の方へ、お役立ち情報をお届けいたします
リフォームのご相談でよくあるのが、「この柱を抜きたいんですけど抜けますか?」というご質問です。間取り変更や空間を広くするために壁や柱を取り除き
たいというご要望は多いですが、構造上抜いてはいけない壁や柱も存在します。
今回は、リフォームにおいて「抜ける壁(柱)・抜けない壁」の見分け方とどうしても抜きたい場合の補強方法について、ご説明したいと思います!
抜ける壁・抜けない壁とは?
家の壁には大きく分けて2種類あります。
①構造壁=抜けない壁
建物の重さを支えている壁のことです。これを勝手に取り除くと、建物全体の強度が落ちてしまい、最悪の場合は倒壊の危険もあります。
こんな場合は構造壁かも?
・屋根や2階を支えている壁
・建物の端や中央にある厚い壁
・柱や梁とつながっている壁
・木造住宅で「筋交い」が入っている壁
②間仕切り壁=抜ける壁
部屋を区切るためだけの壁で、建物の構造に直接影響しない壁です。こういった壁は比較的、自由に取り除いたり移動させたりすることができます。
見分けるには?
一見しただけではわからないことが多いですが、次のような調査で判断することができます。
・建築図面で構造を確認する。
・壁を叩いて音を聞く(空洞音なら間仕切りの可能性)
・プロによる現地調査
※素人さんの判断では危険ですので、必ず専門家に確認してもらいましょう
柱も同様で、「抜ける柱」と「抜けない柱」があります。
抜けない柱の例
・建物の構造を支える通し柱
・上階や屋根を支える重要な柱
・耐震性を確保するための柱
抜ける柱の例
・装飾的な柱(飾り柱)
・増築部分に立てられた比構造柱
・建設当初から借設的に使われた柱
抜けない柱や壁でもしっかり補強すれば、取り除くことが可能な場合があります。以下が主な補強方法です。
①梁を入れて荷重を逃がす
柱を抜く場合、上からの荷重を支えるために「梁」を新設します。これにより構造上の強度を確保しながら柱をとりのぞくことができます。
例:壁の代わりに鉄骨梁や集成材の梁を用を設置して、荷重を左右の柱や壁に分散。
②筋交い・構造用合板で耐震補強
耐震性を保つために、壁をぬいた箇所の近くに筋交い(斜めの木材)構造用合板を入れて、建物全体の耐震バランスを保ちます。
③柱の代わりに鉄骨のフレームを設置
柱を抜く代わりに、L字型や門型の鉄骨フレームを設置する場合もあります。これにより解放感を保ちながら、補強することができます。